何もそこまでと思わないこともないが、それほどに打ちこむ姿は、見ていても気持ちがいい。
その息子の日課に、夜間トレーニング(夜練)があった。
帰宅してからの夜にも、近所の決めたコースを毎日のように、本番を想定したかなりのスピードで走っていた。
それほどの練習熱心な息子だが、朝には走らない。
近所にある大学や高校の運動部が朝には激しい練習をしている様子を見たこともある私には意外だった。
登校に一時間半ほどがかかるせいもあるが、朝の運動は疲れるだけで、結局は一日が使い物にならないというのが大きな理由だったようだ。
運動部につきものの「朝練」をやらないというのも、彼なりに朝の使い方を身体で知ったせいだろうか。
加藤大升