私たちはここまで、部下が自分の長所と短所を真剣に考えてくれることを前提に議論を進めてきた。
しかし、この前提が満たされないときがないわけではない。
私たちは症候群の研究過程で、自分
は完壁であり改善する部分などないと信じる人に何度か出会ったことがある。
もっとも、それは短所があることを単に知らないだけであることも多い。
過去の上司が短所の指摘というやっかいな作業を避けてきたために起きる現象だ。
そういう部下は、マイナス評価のフィードバックをされるとショックを受け、個人攻撃だと反発したくなるかもしれない。
こうした状況を一気に改善する魔法の薬は存在しないが、アドバイスなら三つほどある。
加藤大升